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知らないと損する?海外旅行で免税店を利用するときの注意点や賢い使い方

海外旅行の一番の楽しみはショッピング!という方も多いのではないでしょうか?

空港で出国審査を済ませると、ブランド物のバッグや化粧品などが格安で並ぶ免税店が目の前に広がり、わくわくしますよね♪

「免税店って、そもそもなんで安く購入できるんだろう。」
「免税品の購入って、商品によっては限度額があったような・・・?」

免税店を良く利用する方でも、知らないことって沢山ありませんか?

こんにちは!
空港の免税店が大好きな元CAのみくです(^^)

今回は、免税店に何度も足を運んだことがある私が、免税店とはどのような仕組みなのか、注意しなければならないことや、知らないと損することをわかりやすく紹介していきます♪

免税店とは?

免税店とは、税金が免除された商品を販売するお店のことです。

海外旅行に行くときに、必ず利用する空港。
出国審査を終え出国後エリアに入ると、高級ブランドなどの免税店がずらっと並んでいるのを目にすると思います。

「免税店っていう名前なのだから、税金がかからないから安いんだろうな。」など、なんとなく税金を払わなくてもいいことはイメージできても、なぜ税金が免除される仕組みなのかご存知でしょうか?

  • 免税店の仕組み
  • 免税の対象になるものとは?

ここでは、この2点について説明します!

免税店の仕組み

海外旅行に行くときに見かける免税店とは、税金が免除された商品を販売するお店のことです。

私たちが普段買う商品には、税金がかかっています。その税金とは、消費税や輸入した商品にかけられている関税です。

免税店では、消費税や関税を払う必要がないので、その分安く商品を購入できるというワケです!

免税の対象になるものとは?

免税の対象になっているものは、原則すべての物品(金・白金の地金を除く)です。

すべての物品は「一般物品」と「消耗品」に分けられます。

それでは一体どのようなものが免税の対象となっているのか、「一般物品」と「消耗品」それぞれ見ていきましょう!

一般物品消耗品
  • 家電製品
  • カバンや靴(革製品)
  • 服・着物
  • スポーツ用品
  • 時計・宝飾品
  • 民芸品・おもちゃ
  • 食品・果物
  • 化粧品
  • 飲料
  • 医薬品・サプリメント
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サービス料や修理代金は、国外に持ち出すことができないので、免税の対象外となっています!

免税店の種類

海外旅行へ行ったときには、空港や街中などいろいろなところで免税店を見かけますよね。

実は免税店には2種類のタイプがあり、DUTY FREE SHOP(デューティーフリー)とTAX FREE SHOP(タックスフリー)に分けられます。

タイプが違うと、免除される税金の種類が変わります。

  • DUTY FREE SHOP(デューティーフリー)
  • TAX FREE SHOP(タックスフリー)
  • 街中の免税店

ここでは上記3つの免税店について、違いを説明していきますね!

DUTY FREE SHOP(デューティーフリー)

海外旅行へ行くと見かけるDUTY FREE SHOP(デューティーフリー)は、空港で出国審査をした後にある免税店のことです。

免税店と聞いたら、まず一番にこのタイプのDUTY FREE SHOPを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?

この免税店では、日本国内で買い物をするときにかかる消費税や、個別に消費税としてかかっている酒税・たばこ税、輸入品にかけられている関税を一切払う必要がありません。

空港で出国審査を済ませた先は、日本国内でもなければ外国でもない場所となるから税金をかけることができなんです。

日本でも外国でもない場所では、商品に税金をかけることができないので、その分安く商品を購入できるんですね。

TAX FREE SHOP(タックスフリー)

TAX FREE SHOP(タックスフリー)は、街中の百貨店やドラッグストア、家電量販店に入っている免税店で、消費税のみが免除されています。

なぜ消費税だけが免除されるのかというと、外国の方が国内ではなく、海外で商品を消費する(使用する)ということを前提にしているからなんです。

購入した商品を国外で使用するなら、消費税は要りませんという考え方です。

街中の免税店

街中で「DFS T ギャラリア」と名前の付いた免税店を見かけたことはありませんか?

日本でしたら沖縄や、ハワイやグアムなどへ旅行に行ったときにも、街中で見かけると思います。

この「DFS T ギャラリア」は街中に存在するDUTY FREE SHOPで、航空券を持っていれば誰でも買い物ができます。

たとえば沖縄では、沖縄在住の方でも商品を一旦県外へ持ち出せば、沖縄に戻った後も商品に課税されることはありません。

海外旅行でツアーに参加したときには、街中の免税店へ立ち寄ることが旅程に組み込まれていたりします。

街中の免税店なら、空港で飛行機の搭乗時刻を気にしながら買い物をしなくてもいいので、ゆっくり商品を選ぶことができます。

しかし免税店によって入っているお店の数が少なかったり、商品の品揃えが悪いお店もあるので、事前にリサーチしておいた方がいいですよ!

海外旅行で免税店を利用するときの注意点

海外旅行で免税店を利用するときには、いくつか注意点があります。

この注意点を知らないと、せっかく免税で購入した物に課税をされてしまったり、商品没収の対象となってしまいます。

免税店を利用するときの注意点
  1. 免税店でお買い物する場合、パスポートと航空券が必要
  2. 免税商品は一定金額以上買わないといけない
  3. 免税商品を購入するときには限度額がある
  4. 免税商品で液体類を買ったときのルール
  5. 免税品は開封してはいけない

それでは、ひとつずつ確認していきましょう!

免税店で買い物する場合、パスポートと航空券が必要

免税店で免税品を購入するには、パスポートや航空券を提示する必要があります。

免税品は国外へ持ち出すことが条件で、税金が免除されているので、出国するという証拠を見せなければならないからです。

免税商品は一定金額以上買わないといけない

国によっては、一定額以上の商品を購入しなければ免税対象にならないことがあります。

たとえばオーストラリアでは、免税品は1店舗で$300以上買い物をしなければ免税対象になりません。(同じ店でないといけません。)

日本へ来る外国人観光客も、5,000円以上購入しなければ免税対象にはならないんです。

知らないと税金を支払うことになり損をしてしまうので、旅行先のルールを確認しておきましょう!

免税商品を購入するときには限度額がある

免税品を購入するときには、限度額が決まっていて、この限度額を超えてしまうと、超えた分に対して課税されてしまいます。

後から超えた分の税金を支払わなければならないなんて悲しいですよね(>_<)

商品別の限度額を一覧表にまとめましたので、確認しておきましょう!

商品別一覧表

品名数量または価格備考
酒類3本2018年10月1日より、たばこの免税範囲が変更され、居住者と非居住者及び日本製、外国製の区別がなくなりました。

【加熱式たばこの免税数量の例】
「アイコス」(IQOS)の場合:400本
「グロー」(glo)の場合:400本
「プルーム・テック」(Ploom TECH)の場合:100個

※なお、2021年10月1日からは、紙巻たばこ200本、葉巻たばこ50本、加熱式たばこ個装等10個、その他のたばこ250gとなります。
タバコ(紙巻タバコのみの場合)400本
タバコ(加熱式タバコのみの場合)個装等20個(1箱あたりの数量は、紙巻たばこ20本に相当する量)
タバコ(葉巻タバコのみの場合)
100本
タバコ(その他の場合)500g
香水2オンス1オンスは約28ml(オーデコロン、オードトワレは含まれません)
その他の品目20万円
(海外市価の合計額)
  • 合計額が20万円を超える場合には、20万円以内におさまる品物が免税になり、その残りの品物に課税されます。税関は、旅行者に有利になるように、免税となる品目を選択の上、課税します。
  • 1個で20万円を超える品物、例えば、25万円のバッグは25万円の全額について課税されます。
  • 1品目ごとの海外市価の合計額が1万円以下のものは、原則として免税となります。(例えば、1個1,000円のチョコレート9個や1本5,000円のネクタイ2本は免税になります。)

(参照元:税関ホームページ 2019年3月)

たくさん数字が並んで、難しいですよね・・・(汗)

ポイントは、20万円以上の免税品や、お酒を4本以上、たばこを400本以上購入するときには注意することです。

では実際に紙巻たばこを600本購入したときに、どれくらいの税金を追加で支払うのかを見てみましょう。

免税範囲を超える紙巻たばこ200本に対して課税されます。

紙巻たばこ1本に対して税率は12.5円なので、200本 × 12.5円/1本(税率) = 2,500円となり、2,500円を支払うことになります。

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品目によって税率は変わります。詳しい税率は税関ホームページで確認しましょう!

液体類の免税商品を買ったときのルール

香水など、液体類の免税品を買って、飛行機の中に持ち込むときには、細かいルールが決められているので注意が必要です。

液体マスカラや化粧品などが、没収された経験がある方もいるのではないでしょうか?

液体類の免税品を買ったときのルールは、以下の2つに分けることができます。

  1. 空港の免税店で液体物を購入する場合
  2. 海外の免税店で液体物を購入する場合

空港の免税店で液体物を購入する場合

日本の空港の免税店で液体物を購入するときに、目的地まで直行便であれば、制限なく飛行機に持ち込むことができます。

万が一、飛行機の乗り継ぎが必要な場合は、注意が必要です!

飛行機を乗り継ぐ場合は、免税店で購入した液体物を持ち、もう一度保安検査を受けることになります。

再度保安検査を受けるときに、決められたルール以上の液体物を持っていると没収されてしまです(^^;)

液体類は100ml以下、合計1ℓまでで、縦横合計40cm以内の透明のジッパー付きの袋に入れる決まりがあります。

液体の機内持ち込みについては、詳しくは以下の記事を確認しましょう!

液体の機内持ち込み

液体の機内持ち込みの注意点を徹底解説!【元客室乗務員の解説動画あり】

2021-06-25
飛行機を乗り継ぐ場合でも、液体物を没収されずに済む方法もあります!

飛行機を乗り継ぐ前にいったんスーツケースを受け取り、スーツケースの中に液体物を入れて、再度預けることができればいいのです(^^)

ただ乗り継ぐ先で、預けたスーツケースを受け取ることができない空港もあります。また飛行機が遅延してしまったときも、スーツケースに液体物を入れる時間がないかも知れません。

せっかくの海外旅行ですし、心配事を増やさないために、飛行機を乗り継ぐ場合には液体物を購入するのは、やめておいた方が無難かもしれませんね!

海外の免税店で液体物を購入する場合

海外の免税店で購入した液体物は、スーツケースに入れてチェックインのときに預ければ、没収される心配はありません。

出発空港や海外で液体物を購入したら、必ずスーツケースの中に入れておきましょう!

免税品は開封してはいけない

海外で免税品を購入したら、商品は絶対に開封してはいけません。またできれば購入時のレシートも取っておきましょう!

国外で使用することを前提に、消費税や関税が免除されているので、くれぐれも出国前に商品を使用しないでくださいね。

海外旅行で免税店をお得に利用するポイント

海外旅行で商品を安く購入できる免税店ですが、より得をする方法があれば知りたいですよね♪

ここからは、免税店をお得に利用するために、押さえておきたい3つのポイントを紹介します。

  1. 為替レート
  2. 免税商品で買うとお得なものと損をするもの
  3. 免税商品を国内空港で買うメリット

為替レート

免税店で買い物をするときは、そのときの為替レート(円高なのか円安なのか)で支払う価格に多少の差がでます。

「海外旅行へ行くなら、円高の時に行った方がいい!」なんていう話を耳にした機会はありませんか?

1ドル100円のときに100ドルのものを購入すると1万円ですが、1ドル90円のときに100ドルのものを購入すれば9,000円になります。

この場合、1ドル90円の円高のときに免税店で購入すると、さらにお得に買い物ができるんです。

免税商品で買うとお得なものと損をするもの

免税店では税金がかからないためその分安く購入できますが、商品自体は定価価格で販売されています。

そのため、欲しい商品が日本国内で割引されていた場合には、日本で購入した方が安く手に入る可能性があります。

商品の定価価格が、海外の方が安いものに関しては、免税店で購入した方がお得です。

損をしないようにするためにも、スマートフォンで日本国内の販売価格を調べてから購入するようにしましょう♪

日本国内で高い税率がかけられている、たばこやお酒類は、免税店で購入するとお得です!

免税商品を国内空港で購入するメリット

日本の空港の免税店で購入する場合のメリットには、ANAやJALの各航空会社のクレジットカードを提示すると5%~10%の割引のサービスがあります。

ANAもJALも、一般カードの提示だと5%OFF、それ以上のゴールドカードなどの提示では10%OFFになります。(カードの提示だけでは割引対象にならない商品もあります。)

ANAやJALの各航空会社のクレジットカードで支払いをすれば、マイルも貯めることができるので一石二鳥ですよね♪

海外旅行前に免税商品を事前予約することもできる

実は海外旅行へ行く前に、免税商品を事前予約することができます。

海外旅行先の免税店で、品揃えが悪く欲しい商品が置いてなかったり、商品は取り扱っているのに欠品していて残念な思いをした経験はないですか?

そんな残念な思いをしなくて済むように、免税商品を事前予約することもおすすめです!

ここでは、免税品を事前予約するメリットや事前予約の方法を紹介します。

免税商品を事前に予約するメリット

海外旅行の前に免税商品を事前に予約するメリットは、在庫がなくて購入できなかったというリスクを回避できることです。

あらかじめ欲しい商品が決まっている場合には、予約しておくと欲しいものが確実に手に入るので安心です♪

免税品の事前予約は、日本の空港の公式ホームページや、ANAやJALの公式ホームページからすることができます。

WEBサイトから事前に予約することで、5%の割引を受けられることもあるのでお得です。

免税品を事前予約することで、プレゼントをもらうことができたりるキャンペーンをもあります。

お土産宅配

お土産宅配を事前に予約しておくこともできます。

海外旅行の帰りに、空港の免税店でお土産を買おうと思っていませんか?

しかし保安検査場を通過するのに時間がかかり、お土産を選ぶ時間がなくなってしまうことってあると思います。

他にも持ち運ぶのが重くて大変だったり、お土産の箱が変形する可能性もあります。

お土産宅配を利用すれば、買い忘れもなく確実に手に入りますし、箱が変形したり汚れる心配もなく綺麗な状態で届くので安心です。

お土産宅配の注文方法は、WEBサイトで受け付けている場合が多いので、旅行へ行く前後に事前に注文しておきましょう!

お土産宅配のWEBサイトで、会員登録をすれば割引があったり、ポイントが貯まるのでさらにお得に買い物できます。

海外旅行の免税店まとめ

海外旅行で利用する免税店は、税金が免除されるためお得に買い物ができるお店です。

免税店には2種類あり、税金が免除されるDUTY FREE SHOPと消費税がかからないTAX FREE SHOPがありますが、それぞれの特徴が分かればより楽しく買い物できますよね♪

海外旅行で免税店を利用するときには、以下の5点を注意しなくてはなりません。

  1. 免税店でお買い物する場合、パスポートと航空券が必要
  2. 免税商品は一定金額以上買わないといけない
  3. 免税商品を購入するときには限度額がある
  4. 免税商品で液体類を買ったときのルール
  5. 免税品は開封してはいけない

この5点に気を付ければ、空港で没収されるような悲しい思いをしなくていいので、ぜひ忘れないようにしてくださいね!

免税店で購入した方がお得なのかどうかは、欲しい商品が日本では、いくらで販売されているかによりますので、事前に調べておきましょう♪

ADVISORこの記事を監修した人

Asumi

元ANA客室乗務員。高知県出身。
大学在学中に友人とバックパックでヨーロッパ一周など、これまで仕事を含め、旅した国は25ヵ国。結婚後1年間は沖縄の石垣島で過ごし、3児の母。
元客室乗務員としてのホスピタリティと、その豊富な旅行経験をもとに、トリップアテンダントでライター・監修者として活動。

Yahoo! JAPANでも取り上げていただきました! → 【有名人の大好き!無印良品】トラベルYouTuber・Asumiさんの「元CA視点のトラベルグッズ」

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