AsumiAsumi

【パスポート有効期限内でも入国できない?】パスポートの有効残存期間に要注意!

「パスポートの有効期限、いつまでだっけ?!」
「有効期限まであと数か月あるけど、これで旅行できるの?!」

海外旅行前は、何かとバタバタしてしまいますよね。

あなたも旅行の準備中、パスポートの有効期限のチェックは行っていると思います。

でも有効期限が残っているからといって、安心していてはいけません!

Asumi
こんにちは!元CAのAsumiです(^^)

パスポートの有効期限があるからといって、何も考えずに空港に向かうと、Uターンなんてこともありますので、注意が必要ですよ!

国によっては、一定のパスポートの残存期間がないと、日本を出国することや海外に入国できない可能性もあるので、パスポートの有効期限だけではなく、残存期間にも注意しましょう。

今回は、海外旅行の際のパスポートに必要な有効期限や残存期間、旅行前にパスポートの更新を行う方向けの手順や、必要な書類について解説します!

パスポートの有効期限内であれば、どんな国でも出入国できるわけではない

パスポート(旅券)には、5年や10年といった有効期限があります。

ですがこの有効期限中なら、どこでも行けるわけではないことをご存知でしょうか?

実際に、「パスポートの有効期限はあるのに旅行できなかった・・・」と、泣く泣く出国停止になった人も、たくさんいるんです。

空港まで行ってUターンなんて、絶対にしたくないですよね?

ここでは、パスポートの残存期間について解説します。

パスポート残存期間とは?「出国停止」になったケースも

パスポートには、有効期限とは別に「残存期間」というものが存在します。

国によって期限は違いますが、パスポートの残存期間とは、パスポートが『有効期限から〇か月以上あれば望ましい(ないと入国できない)』という期間のことです。

有効期限までのパスポートさえあれば入国できる国から、残存期間が半年以上必要など、国によって様々です。

実際に出国できなかったケース(ここだけ編集長談)

実際にわたくしトリップアテンダント編集長の鈴木は、2017年9月にシンガポールに旅行しようとした際に、パスポートの残存期間が半年を切っていました。

日本での出国審査が完了して、ゲートラウンジ(保安区域)内で、昼ごはんのうどんも食べて、あとは飛行機に乗るだけ。

そして搭乗口で待っていると、アナウンスがかかりました。

「シンガポール行きでお待ちの鈴木さま〜。」

搭乗口まできて、地上係員さんに呼ばれたことに、とても嫌な予感がしたのは、言うまでもありません。笑

バスに乗って飛行機に向かう人たちを横目に、なんと飛行機に乗る直前で、パスポートの残存期間が足りないので、「出国停止」に・・・(汗)

実際のパスポートの「出国停止」スタンプがこちらです・・・(左下)

パスポートの出国中止スタンプ

この時は運よく、航空券の払い戻しをしてもらうことができましたが、基本的には自己負担

またホテルを格安の旅行予約サイトで、予約していた場合は、キャンセルできないことも多々あります。

旅行に行けないのに、お金だけ取られるなんて、悲しいことにはなりたくないですよね・・・。

パスポートの残存期間や、出入国のルールは国によってまったく異なります。

それでは、上記のようにならないためにも、国別でどれくらいのパスポートの残存期間が必要なのかを、見ていきましょう!

パスポートに必要な残存期間の各国一覧表

入国に必要なパスポートの残存期間は、国によってさまざまです。

そして残存期間だけでなく、一部ではパスポートの未使用査証欄のページ数にも、決まりがある国もあります。(未使用査証欄のページ数とは、出入国のスタンプを押すページで、使用してないページの数という意味です。)

パスポートの未使用査証ページ

パスポートの未使用査証ページ例

ですがほとんどの場合は、6か月以上あれば問題ありません。

海外旅行の前には、必ず行き先の国がどのくらいの『パスポートの残存期間』を必要としているのか、を確認しておきましょう!

乗り継ぎする場合は、乗り継ぎ国で必要な残存期間も確認する

目的地に向かうまでに乗り継ぎを行う場合は、乗り継ぎを行う国の『必要な残存期間』も確認してきましょう!

万が一、乗り継ぎを行う国での残存期間がない場合は入国できず、目的地にたどり着けないというケースもあるので、必ずチェックしておかなければなりません。

それではさっそく地域別で、パスポートに必要な残存期間を見ていきます。

あなたの行き先の国と、乗り継ぎの国の地域をタップして、確認してみましょう!
※ヨーロッパなどは国の数が多いので、表の右上から検索することもできますよ(^^)

アジア

国名パスポートに必要な残存期間と、未使用査証欄頁(ページ)数
韓国入国時3ヶ月以上
台湾帰国まで有効なもの
中国入国時6ヶ月以上が望ましい
インド入国時6ヶ月以上(未使用査証欄2頁以上必要)
インドネシア入国時6ヶ月以上(査証欄余白連続2頁以上必要)
カンボジア入国時6ヶ月以上(査証欄余白1頁以上必要)
シンガポール入国時6ヶ月以上
スリランカ民主社会主義共和国入国時6ヶ月以上
タイ入国時6ヶ月以上
ネパール入国時6ヶ月以上(査証欄余白1頁以上必要)
パラオ入国時6ヶ月以上(査証欄余白1頁以上必要)往復航空券が必要
フィリピン帰国時まで有効なもの
ベトナム出国時6ヶ月以上(往復予約済航空券または第三国行き航空券が必要)
香港入国時1ヶ月+滞在日数以上(1ヶ月以内滞在)(出国のための航空券乗船券が必要)
マカオ入国時30日+滞在日数以上(30日以内滞在)
マレーシア入国時6ヶ月以上(査証欄余白連続2頁以上必要)
ミャンマー入国時6ヶ月以上(査証欄余白連続2頁以上必要)
ラオス入国時6ヶ月以上(査証欄余白見開き2頁以上必要)
モンゴル入国時6ヶ月以上(査証欄余白2頁以上必要)

ヨーロッパ

国名パスポートに必要な残存期間と、未使用査証欄頁(ページ)数
アイスランドシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白2頁以上必要)
アイルランド出国時6ヶ月以上(査証欄余白2頁以上必要)
アルバニア都度要確認
アンドラ公国シェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白見開き2頁以上必要)
イギリス帰国時まで有効なもの(査証欄余白、表裏連続2頁以上必要)
イタリアシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上
エストニアシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白連続3頁以上必要)
オーストリアシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上
オランダシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白2頁以上必要)
キプロス共和国入国時3ヶ月以上
ギリシャシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白2頁以上必要)
クロアチア出国時3ヶ月以上
サンマリノ共和国入国時90日以上(査証欄余白1頁以上必要)
ジョージア入国時6ヶ月以上で帰国時まで有効なもの
スイスシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白1頁以上必要)
スウェーデンシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上
スペインシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白1頁以上必要)
スロヴァキアシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白1頁以上必要)
スロヴェニアシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白1頁以上必要)
チェコシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白2頁以上必要)
デンマークシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白1頁以上必要)
ドイツシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白1頁以上必要)
ノルウェーシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白1頁以上必要)
バチカン市国イタリアの入国条件を満たしていること
ハンガリーシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上
フィンランドシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白見開き2頁以上必要)
フランスシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白見開き2頁以上必要)
ブルガリア出国時3ヶ月以上
ベルギーシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白連続3頁以上必要)
ポーランドシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白1頁以上必要)
ボスニア・ヘルツェゴビナ出国時3ヶ月以上
ポルトガルシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白2頁以上必要)
マケドニア出国時3ヶ月以上
マルタシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白1頁以上必要)
モナコ入国時3ヶ月以上
モンテネグロ都度要確認
ラトビアシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白1頁以上必要)
リトアニアシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白2頁以上必要)
リヒテンシュタインシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上(査証欄余白2頁以上必要)
ルーマニア出国時3ヶ月以上
ルクセンブルグシェンゲン領域を最後に離れる日から3ヶ月以上
ロシア出国時6ヶ月以上(査証欄余白見開き2頁以上必要)

シェンゲン協定加盟国内では、最初の到着地で入国審査があり、最後の出国地で出国審査が行われます。その際の入国審査と出国審査は、審査を行う国の入国管理法が適用となりますので、ご注意くださいね!

※シェンゲン領域・・・シェンゲン協定加盟国において、ビザ免除で短期滞在が認められる期間はあらゆる180日の期間内で最大90日間です。
『あらゆる180日の期間内で最大90日間の滞在』とは・・・今回の旅行で、最後に訪問するシェンゲン協定加盟国を出国する日から180日遡った日までの期間で、トランジットでの通過、あるいは帰国をはさんでの複数回の滞在を含め、すべてのシェンゲン協定加盟国での通算訪問日数が90日以内であることをいいます。

オセアニア諸国

国名パスポートに必要な残存期間と、未使用査証欄頁(ページ)数
オーストラリア帰国まで有効なもの
ニュージーランド入国時3ヶ月+滞在日数以上
タヒチ出国時3ヶ月以上+査証欄余白見開き2頁以上
ニューカレドニア出国時3ヶ月以上+査証欄余白見開き2頁以上
フィジー入国時6ヶ月以上+査証欄余白1頁以上
モーリシャス入国時6ヵ月以上
モルディブ入国時6ヶ月以上

アメリカ・中南米

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アフリカ・中東

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有効期限間近または、残存期間が少ない場合は、パスポートを更新する

ここまで、パスポートは有効期限だけでなく残存期間にも注意をしておかなければならないということや、国によってルールが違うことを解説してきました。

パスポートの残存期間が、半年以上あれば基本的にはどの国も行けますので、残存期間が1年を切ったタイミングで、パスポートを更新することをおすすめします。

またパスポートの残存期間が足りないと分かった場合には、すぐにパスポートの更新を行いましょうね!

パスポート更新に必要な日数や書類

パスポートを更新する場合には、現在手元にある有効期限が残っているパスポートを失効させたのち、新規のパスポートに切り替える必要があります。

旧パスポートと、切り替え後のパスポート

失効したパスポートと、切り替え後のパスポート

パスポートの更新は有効期限の1年前から可能で、旅券センターにて行います。

更新にかかる日数は通常、申請日から6日目以降(土日祝などの休業日を除く)です。必要な書類は以下の4点です。

  1. 一般旅券発給申請書
  2. 写真(縦45ml×横35ml)
  3. 有効中のパスポート
  4. 手数料(受け取りの際に必要)

パスポートの記載事項に変更がある方は、戸籍謄本もしくは戸籍抄本も必要ですので、忘れないように持っていきましょう!

またパスポートの申し込みと受け取りの2回にわけて、旅券センターに行く必要があるので、日数に余裕をもって更新しましょう。

万が一、パスポートが間に合わない場合の方法

パスポート発行には最低でも1週間かかります。

「どうしても間に合わない・・・!どうしたらいいの?!」と焦っている方もいるのではないでしょうか?

残存期間は国としてのルールなので、基本的には規定の残存期間がないと出入国できません。

ですが、例外的に旅行できたというケースも。

筆者の友人は、残存期間が半年以上必要なタイに旅行前日に、「パスポートの残存期間が5カ月しかない・・・」と気づき、慌てふためきパニックに。

利用空港や、航空会社などに問い合わせても、「行ってみないと、私たちでは判断できない」とのことで、一か八かで空港に向かいましたが、何の問題もなく渡航でき、帰国もできました。

そんな例外中の例外もありますが、冒頭でご説明した通り、基本的には「出国停止」になってしまうので、自己責任にはなりますが、チャレンジして行ける可能性もゼロではないということです。

ですが何度もいうように、基本的には残存期間が足りないと入国できませんので、ご注意ください!

有効期限・残存期間漏れを未然に防ぐ方法

せっかく予約した旅行なのに、パスポートの残存期間がないから、海外旅行に行けないなんてことになったら、ショックですよね。

そうならないためにも、有効期限から1年を切ったら切り替えするのがベストです。

ですが「覚えてられない・・・」、「忘れそう」という方におすすめしたいのが、以下の2つの方法です。

  1. Webチェックインを早めにしておく
  2. 旅行会社を通して予約する

自分で覚えておくのは不安という人は、これらの方法で未然に防ぎましょう。

Webチェックインを早めにしておく

まず1つめの方法は、Webチェックインを早めにしておくという方法です。

空港での手続きがスムーズになり、便利なWebチェックインは、実はパスポートの有効期間・残存期間をチェックできるんです。

Webチェックインの際にはパスポート情報も記載しますが、残存期間が足りない場合はエラーが出るためチェックインできません。

航空券を予約した場合には、なるべく早めにチェックインしておきましょう。

万が一、残存期間が足りない場合も、早い段階で発見しておけば、パスポート更新に間に合います。

旅行会社を通して予約する

2つ目の方法は、旅行会社を通して予約をする方法です。

旅行会社手配の場合、旅行会社がすべての手続きを行ってくれるので、パスポートの有効期限や残存期間も確認してくれます。

自分でチェックしていても不安な場合などは、プロにお願いするといいでしょう。

まとめ

海外旅行に行く際には、パスポートの有効期限だけでなく、残存期間もチェックしましょう。

国にもよりますが、「6か月以上」あれば、ほとんどの場合問題はありません。

ですが有効期間から1年を切ったタイミングで、パスポートを切り替えておくのがベストでしょう!

パスポートの「残存期間」についての動画も撮っていますので、チェックしてみてください(^^)

音が出ますので、音量にご注意くださいね!

ABOUTこの記事をかいた人

Asumi

元ANA客室乗務員。高知県出身。
大学在学中に友人とバックパックでヨーロッパ一周など、これまで仕事を含め、旅した国は25ヵ国。結婚後1年間は沖縄の石垣島で過ごし、3児の母。
元客室乗務員としてのホスピタリティと、その豊富な旅行経験をもとに、トリップアテンダントでライター・監修者として活動。

Yahoo! JAPANでも取り上げていただきました! → 【有名人の大好き!無印良品】トラベルYouTuber・Asumiさんの「元CA視点のトラベルグッズ」

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パスポートの出国中止スタンプ