ドキドキの海外旅行。
でも・・・
「英語に自信がないから、海外の空港でのやりとりが心配!」と、パニックになっているあなた!安心してください(^^)
空港で聞かれる質問はほぼ決まっているので、パターンさえ覚えてしまえば意外と簡単に乗りきれます!
現に、英語がまったくできない私の母でも、このパターンを丸暗記して、何度もひとりで日本とイギリスを行き来できているくらいです。
この記事では、実際に海外の空港でよく使われている英会話フレーズや聞き取りのコツなどをご紹介していきます。
「日系航空会社に乗るから日本語だけでOK」という方も、目的地での入国審査は英語です。
帰りのフライトのチェックインを担当するグランドスタッフも、日本人とは限りません。
海外旅行先の空港であわてずにすむように、定番のフレーズはひと通り覚えておきましょう!
目次
入国審査と税関での英会話【入国編】
海外旅行先の空港に着くと、すぐに入国審査で英語を話すシーンの登場です。
基本的に入国審査は一人ずつ受けなければなりません。家族の場合は一緒に受けることができますが、友達とは別々になります。
入国審査というだけでも緊張するのに、質問の受け答えは1対1の英会話。英語が聞き取れなくて入国拒否なんていうことになったら・・・と、心配な方も多いでしょう。
そこでまずは、海外旅行の最初の難関、入国審査での英語を中心に説明したいと思います。
入国審査の目的
そもそも入国審査ってなんなんでしょうか?
入国審査は、英語でimmigration control(イミグレーションコントロール)やimmigration(イミグレーション)、passport control(パスポートコントロール)といいます。
入国審査官が、パスポートやビザ(査証)、入国カードを確認し、入国しようとしている人物が問題を起こしそうな不審者ではないか、入国が違法ではないか、などを判断する、いわば国の門番のようなところです。
日本のパスポートの信頼性は世界1位(2019年1月現在)なので、短期間の観光旅行で入国が拒否されることはめったにありません。
しかし入国を許可するかどうかは、入国審査官の判断次第。
検査官の質問にきちんと答えられなかったり、オドオドしていると、不審に思われることがあるので、しっかり受け答えをしましょう。
観光でもビザが必要な国や、アメリカのESTA(エスタ)・オーストラリアのETAS(イータス)のような特別な手続きが必要な国もあります。目的地のビザ事情のチェックも忘れずに!
入国審査で聞かれる定番の3つの質問
「英語の質問が聞き取れないと、答えようがないのでは?」
そう思われるかもしれませんが、質問文すべてを聞き取る必要はありません。
どの空港でも入国審査で聞かれることは決まっているので、キーワードさえキャッチできれば、入国審査官が何を聞いているのかが、だいたい予測できてしまいます。
- 滞在の目的はなんですか?
- どれくらい滞在する予定ですか?
- どこに滞在する予定ですか?
滞在期間が長い場合や滞在目的がビジネスなど場合は、もう少し詳しく質問されることがありますが、観光旅行であれば、『観光のために短い間滞在するだけで、宿泊先(滞在先)もちゃんと決まっている』ことが伝わればあっさり通過できるケースがほとんどです。
ではこの3つの質問が、英語でどのように聞かれるのか、聞き取るべきキーワードはなにか、などを具体的に説明していきますね。
1.滞在の目的はなんですか?
滞在の目的は、このような英語のセンテンスで聞かれることが多いです。
- What’s the purpose of your trip?
- What’s the reason of your trip?
- What are you doing here(in XXX)?
- Why are you here(in XXX)?
聞き取りのポイントは、
- Purpose
- Reason
という単語や、質問文がWhat/Whyで始まっていることです。
海外旅行であれば、次のように答えます。
- Sightseeing.
- Just for holiday(vacation).
- Just for pleasure.
2.どれくらい滞在する予定ですか?
滞在期間は英語で次のように聞かれます。
- How long are you going to stay?
- How long will you be here?
- How long are you planning to stay here?
聞き取りのポイントは、質問文がHow longで始まっていることです。
- (For) 5 days.(5日間です。)
- (For) a week.(1週間です。)
3.どこに滞在する予定ですか?
滞在先は次のように聞かれます。
- Where are you going to stay?
- Where will you be staying?
聞き取りのポイントは、Whereで質問文が始まっていることや、stayという単語です。
- At a hotel.(ホテルです。)
- At a host family’s house.(ホストファミリーの家です。)
- At a friend’s place.(友達の家です。)
Atのあとに滞在先を続ければOKです。(Atを省略しても通じます。)
ホテルの名前や滞在する都市名をつけ加えると、さらに信用性がアップします。
めったに聞かれることはありませんが、念のために滞在先の住所や、ホテルの予約レターなどを手荷物に入れておくと安心です。
入国審査の受け答えで重要なのは、わかりやすく堂々と答えることです。
長いセンテンスよりも、単語のみのほうが伝わりやすいので◎
入国審査でのQ&Aの具体例
例文を使って、空港の入国審査での英会話をシミュレーションしてみましょう。
もっともありがちな英会話の例
審査官に「Next./Next Please.」と呼ばれたら、カウンターに進みます。
このときに「Hello.」や「Good morning/afternoon.」など、挨拶をしましょう。
おそらく審査官は挨拶を返してくれませんが、これだけで印象がよくなるのでおすすめです。
パスポートを見せてください。
どうぞ。
パスポートは聞かれる前に出しておきましょう。
ビザが必要な国なら、 ビザが貼ってあるページを開いておくと答える質問がひとつ減ります。
ここから本題の質問がスタートします。
旅行の目的はなんですか?
観光です。
どのくらいイギリスに滞在する予定ですか?
1週間です。
どこに滞在する予定ですか?
ロンドンのABCホテルです。
問題がなければ審査官がパスポートを返してくれるので、『Thank you.』と言って終了です。
いたってシンプルですよね!
通常の海外旅行の場合は、これくらいか、さらに少ない質問で終わることが多いでしょう。
旅行期間の長さなどによっては例外的な質問をされることもあるので、念のためにそちらもご紹介しておきますね。
ひとり旅のときによく聞かれる質問
ひとり旅の場合は目的が観光以外なのではないかと疑われて、検査が少し厳しくなることがあります。
ひとりで旅行しているのですか?
友達と一緒です。/はい。(ひとり旅です。)
XXXに知り合いはいますか?
XXXに友達がいます。
その人はあなたの恋人ですか?
いいえ、ただの友達です。
実は私も学生時代にひとり旅をしていたときに、この質問を何度かされたことがあります。
なぜこんなことを聞くのかというと、現地にいるガールフレンドやボーイフレンドと結婚して移住するのが目的ではないのかと疑っているからです。
実際に恋人に会いに行く場合も、ただの友達と答えた方が無難でしょう。
滞在期間が長い場合によく聞かれる質問
休暇で行く観光旅行は、長くて1週間前後が多いのではないでしょうか?
でも学校の長期休暇を、目一杯つかって海外旅行に出かける学生さんなどは、滞在予定の期間が1ヶ月以上になることもありますよね。
典型的な観光旅行より滞在期間が長いときは、こんな質問をされることもあります。
帰りの航空券は持っていますか?
はい。(Eチケットの旅程表などを見せます。)
この国で仕事をする予定ですか?
いいえ、休暇で来ています。
仕事をする予定かと聞かれたときにYesと答えると、さらに細かい質問をされたり、就労が可能なビザを求められることがあるので注意しましょう。
生体データの採取がある場合
アメリカをはじめ、入国審査で指紋を採取や顔写真の撮影が義務付けられている国もあります。
審査官の指示に従うだけなので、とくにこちらから英語で話す必要はありません。
生体データの採取のときに聞く英語は次のようなものです。
右手(左手)の親指をここに押し付けてください。
Press your right(left) four fingers on it.
右手(左手)の4本の指をここに押し付けてください。
Look at the camera.
カメラを見てください。
英語で親指はthumb(bは発音しないので、『サム』のように聞こえます)といいます。
指紋採取は、右手の親指→右手の4本指→左手の親指→左手の4本指の順番が一般的です。
この順番を覚えておけば、英語が聞き取れなくてもなんとかなりますよ!
税関を通過するときの英語表現
英語での入国審査を無事通過してスーツケースを受け取ったら、あとは税関(Customs カスタム)を通るだけです。
全員が税関スタッフのチェックを受ける空港もありますが、多くの空港では申告が必要な人と不要な人用で出口が別になっています。
申告するものがなければ『Nothing to declare』というサインがある方に、申告するものがある場合は、『Declare』といサインがあるに方に進みましょう。
『Declare(デクレア)』とは、申告するという意味です。『Nothing to declare 』で、申告するべきものは何もないという意味になります。
『Nothing to declare』の方は無人なこともよくあり、ほとんどの場合そのまま通過するだけです。
ただしときどき抜き打ちチェックをされることがあるので、申告するものがない方も税関で使う英語のフレーズを覚えておきましょう。
税関スタッフとの会話はこのような感じです。
申告するものはありますか?
No./No, I don’t.
いいえ。
(ある場合)
Yes, I have XXX.
はい。XXXを持っています。
英語で税関手続きなんて、考えただけでも面倒ですよね。ぜひ『Nothing to declare』で通過できるように、海外旅行先の税関ルールを確認しておきましょう。
チェックインと保安検査での英会話【出国編】
海外旅行から帰国するときにも、空港で英語を使う機会があります。
最近はwebチェックインが主流なので、空港のカウンターでフライトのチェックインをすることは少なくなりましたが、スーツケースを預け入れる場合は、カウンターでやりとりをしなければなりません。
日系航空会社であれば、日本語が話せるグランドスタッフが常任している可能性があります。
しかし外資系の場合は英語なので、海外の空港のチェックインカウンターや保安検査でよく使われる英語のフレーズは覚えておいて損はないでしょう。
空港のカウンターで使う英語
座席の指定は、基本的に早い者勝ちです。
当日、空港のカウンターでチェックインするのでは遅すぎて、希望通りの座席が割り当てられないことがよくあります。
非常口近くの席などのカウンターでしかリクエストできないタイプの座席以外は、webチェックインがおすすめです。
前もってチェックインをしていない場合は、『Check-in』と書かれたカウンターで手続きをすることになります。
チェックインカウンターでの英会話例
空港のチェックインカウンターで使う英会話フレーズを、手続きの流れにそってご紹介していきます。
1.チェックインしたいことを伝える。
チェックインしたいのですが。
本日はどちらにフライト予定ですか?
日本の東京に行く予定です。
パスポートを見せていただけますか?
どうぞ。
2.座席のリクエストを伝える
座席のリクエストを伝えるときはこの3つの表現が便利です。
- Can I have …?
- Could I have …?
- May I have …?
Could I have a window (aisle) seat please?
窓側の席(通路側の席)にしてもらえますか?
機内の通路は英語で『aisle』といい、『アイル』と発音します。
非常口近くの席にしてもらえますか?
Can I have a seat next to my friend?/Can I sit with my friend?
友達ととなり同士の席にしてもらえますか?
3.搭乗券の内容を確認する
座席が決まると、搭乗券を手渡されます。そのときに、以下の内容を口頭で説明してくれます。
- 搭乗口
- 搭乗開始時刻
- 座席番号
その場で聞き取れなくても、あとで搭乗券を確認すれば大丈夫です。
<例文>
Here is your boarding pass.
Your flight leaves from gate 10 and it’ll begin boarding at 10:30.
Your seat number is 46D.
こちらが搭乗券です。
搭乗口は10番ゲート、10:30から搭乗を開始します。
お座席は46Dです。
チェックイン時に、搭乗口や搭乗開始時刻がまだ決まっていないことも少なくありません。
その場合は搭乗券のGateとBoarding timeは空欄で、
Please check your departure gate on the screen.
搭乗口は出発案内でご確認ください。
と説明されます。
4.スーツケースを預け入れる
フライトのチェックインが事前に済んでいる場合は、手続きはここからになります。
スーツケースのチェックインカウンターは、『Baggage』というサインが目印です。
(チェックインの続きの場合)
預け入れる荷物はありますか?
(スーツケースの預け入れのみの場合)
荷物の預け入れをしたいのですが。
お荷物はいくつ預け入れますか?
ひとつだけです。
ここで、必ず聞かれるセキュリティーの質問があります。
ご自分で荷造りをしましたか?
はい。
誰かに荷造りをしてもらいましたか?
いいえ。
壊れやすいものや貴重品が荷物のなかに入っていますか?
いいえ。
Q: Does it contain any of these items?
このうちのどれかが入っていますか?
いいえ。
旅行者本人以外が荷造りをした場合や、危険物などがスーツケースに入っていると答えた場合は、セキュリティーのためにスーツケースの中身を調べられることになるので、答えを間違えないように気をつけましょう!
スーツケースのチェックインが終わると、預け荷物の引換証(Baggage claim tag)を渡されます。
乗り継ぎがある場合は、乗り継ぎ地でスーツケースをいったん受け取る必要があるのかも聞いておくと安心です。
フランクフルトで乗り継ぎがあるのですが、そこで荷物を受け取らなければなりませんか?
いいえ。東京までそのまま送られます。
保安検査で使う英語
保安検査では、順番を待っている間に検査官が英語で次のような指示をすることがよくあります。
- Take off your jacket.
ジャケットを脱いでください。 - Take off your shoes.
靴を脱いでください。 - Take out your laptop from your bag.
ラップトップをカバンから取り出してください。 - Empty your pocket.
ポケットの中身を出してください。 - Put them separately.
別々に置いてください。 - You are not allowed to bring this water bottle with you.
このペットボトルの水は持っていけません。
などと、言われることがあります。
- You can’t
- Not allowed
という英語が、『持ち込み禁止』と言われているときのキーワードになります。
海外の空港の保安検査でトラブルにならないよう、没収されやすい液体物の機内持ち込みルールはこちらの記事でチェックしておきましょう。
空港で困ったときの英語表現
できればトラブルなしで海外旅行を楽しみたいところですが、万が一空港で困ったことになったときに使える英語のフレーズをご紹介します。
空港で道に迷ってしまったとき、これらの英単語の意味がわかると、空港スタッフにわざわざ英語で質問しなくても大丈夫なことが多々あります。
また、フライトが遅れることは日常茶飯事なので、定刻通りや遅延などの運行状況を確認する単語は絶対に覚えておきましょう!
空港で迷った時の英語
大きな空港だと搭乗口まで距離があったり、別のターミナルにあったりと、空港内で迷ってしまうことは珍しくありません。
そんなときに道をたずねる英語のフレーズはこちらです。
XXX航空のチェックインカウンターはどこですか?
Where is the departure gate?
搭乗口はどこですか?
How can I get to the departure gate 18?
18番搭乗口へはどうやって行けばいいですか?
預け荷物で困ったときの英語
預け入れたスーツケースのトラブルもたまに発生するのが海外です。スーツケースが出てこないときなどは、すぐに空港スタッフに問い合わせましょう。
預け荷物の受取所はどこですか?
At which carrousel will our baggage be?
私たちの預け荷物が流れてくるターンテーブルはどれですか?
My baggage is damaged.
スーツケースが壊れてしまっています。
My baggage is missing.
スーツケースが出てきません。
フライトが遅れたときの英語
海外旅行でもっともよくあるトラブルが、飛行機の遅延です。
乗り継ぎがある場合は、グランドスタッフに乗り継ぎ便に間に合うかどうかを確認しておきましょう。
フライトはどれくらい遅れていますか?
Can I make my connecting flight?
乗り継ぎ便に間に合いますか?
知っていると便利な空港で見かける英単語
空港内の看板や出発案内では、たくさんの英単語を見かけますよね。
そのなかでも、意味を知っていると便利な単語をピックアップしました。
- Boarding time 搭乗開始時刻
- baggage drop-off 荷物預けカウンター
- Baggage Claim 荷物受け取り所
- Cancelled キャンセル
- Check-in チェックインカウンター
- Connecting flight 乗り継ぎ便
- Customs 税関
- Delayed 遅延
- Estimated time of arrival (ETA) 到着予定時刻
- Final call 最終案内(空港内のアナウンスで使われます)
- On time 定刻
- Int’l flights (=International flights)国際線
- Visitors/Non residence 訪問者・観光客(海外の入国審査ではこのサインがある列に並びます)
空港で使える英会話まとめ
空港で聞かれる定番の質問の内容とキーワードになる英語さえ覚えておけば、質問がすべて聞き取れなくてもなんとかなります。答え方も、難しいセンテンスを考える必要なんてありません。
一番大切なのは、わかりやすく、堂々と話すことなので、英単語だけを使った答えでも十分です。
正しい文法で話すことより、確実に伝えることを優先させましょう。
どうしても1対1の入国審査が不安な方は、あらかじめ想定の質問と答えを英語で紙に書いておいて、いざとなったらそのメモを審査官に見せるという奥の手もありですよ!
イギリスやフランスなど海外在住歴10年以上、元外資系CAの柴田です(^^)